M1前期を終えて

無事に大学院のM1前期を終えることができました。仕事と学業の両立に一定の不安はありましたが、、結論なんとかなりました。講義も無遅刻無欠席、仕事に穴を空けることもなかったです。

ざっくりですが、学んだことと反省点について書いてみます。

■学んだこと

講義としては経営学、経営組織、ヒューマン・リソース・マネジメント、意思決定、経営戦略、統計学基礎、グループ研究を履修しました。落としていなければ14単位を取得予定です。平日に2~3コマ受講して、土曜日は終日もしくは半日受講し、日曜に課題を終わらせるといったスケジュールでした。

東京都立大学経営学研究科では①経営戦略②マーケティング③経営組織・ヒューマンリソースマネジメント・意思決定④会計学⑤マネジメント・サイエンスの5つのプログラムの中から1つ選んで所属し、修士論文を執筆していく流れになります。私は③の経営組織・ヒューマンリソースマネジメント・意思決定への所属を希望しているので、関連した講義を集中的に履修するようにしました。すべての講義を振り返るのは大変なので、これらの講義+グループ研究について学びを書きます。

・経営組織:いわゆるマクロ組織論を学びました。トピックスとしては組織の定義、両利き組織、組織アイデンティティ、官僚制組織、組織文化、制度派組織論等です。そこまでヘビーではないですが、課題が毎週出されました。課題と講義中のディスカッションを経て理論と実践の往復ができました。個人的には官僚制に関するトピックスが最も印象深かったです。最近ではティール組織なんて言葉も流行っていて、いわゆる有機的組織にスポットライトが当たりがちですが、果たして官僚制はそこまで悪者なのか?ということを徹底して考えさせられました。リーディング・アサインメントとして一橋の沼上先生の「有機的組織の幻想」(2014)という論文を読んだのですが、最も面白く、かつ実務家にも読みやすい内容だったので、おすすめです。

ヒューマン・リソース・マネジメント:ケーススタディを中心とした講義でした。個人的には戦略的人的資源管理論のパートが最も面白かったですし、仕事にも活きる内容かと思いました。そもそも人的資源管理というのは人材を資源とみなして、採用・研修・配置・評価・報酬を回す営みです。いかに経営戦略と人的資源管理、そして人的資源管理と成果の連動を考えるか、というのが戦略的人的資源管理論の概要となります。

・意思決定:意思決定は実は組織論と非常に関連が深い領域になります。そもそも意思決定には規範的意思決定論と行動意思決定論の大きく2つがあります。講義では後者の行動意思決定論を学びました。前者では古典的な経済学が前提としているような合理的な経済人による意思決定を目指すのに対し、後者では認知能力に限界を持ったより現実的な心理学をベースとした意思決定を学びました。

・グループ研究:経営戦略、経営組織、マーケティングの3つのグループに分かれ、教員から与えられたテーマに基づいて4~5人のグループで研究を進める講義です。私は経営組織、中でもミクロ組織と呼ばれる領域を選択しました。講義を通じて質問紙調査の進め方や経営学のリサーチデザインの考え方、そしてミクロ組織の主要な概念について学ぶことができました。

■反省点

経営組織を中心に理解を深めることができましたが、ファイナンスや会計、マーケティングなどのいわゆるMBAの主要科目は履修しませんでした。仕事との両立を考えて、あえて履修しなかった、という背景はありましたが、やはりMBAの主要科目ではありますから、頑張って履修してもよかったかな、という気はしました。修士論文との兼ね合いもありますが、M2で履修したいなと思います。